活動報告のご登録
twitter facebook

「グッと地球便」の放送のあとがき

ブログ

Posted on 2018.08.16



こんにちは、「グッと地球便」に出演しておりました永田です。(Twitter @trombonemusic11)

7月22日(日)に関西で、8月12日に仙台で放送されました。
ご覧いただいた皆さん、感想のメッセージをお送りいただいた皆さんありがとうございます。


グッと地球便1


撮影時の様子のブログはこちらから。










番組について

グッと地球便は海外で活動している家族に日本の家族から家族の絆を再確認できる
贈り物を届けるという内容の番組です。私も日本にまだ住んでいた頃からよく観ていた番組だったので自分が出演できることがとても嬉しかったです。

番組の中で放送されたのは
①イナヤワンのゴミ集積場
②音楽スタジオ
③子ども達の住む地域でのコンサート
④子ども達の家に家庭訪問
⑤ショッピングモールでのコンサート

でした。30分にギュッとまとめられていました。





イナヤワンのゴミ集積場の音楽教室

ゴミ集積場での音楽教室では子ども達の家族や友達に向けて小さなコンサートを開催しました。

フィリピンの人々は素敵な笑顔をいつも見せてくれます。しかし私は長く関わっている中で本当は悲しみを抱えているのに、悲しみを隠して笑顔を作っている部分もあるのではないかと感じていました。

グッと地球便6

5ぐっと地球便

番組にも少しだけ映っていましたが、コンサートの後にイナヤワンの子ども達のお母さんに鍵盤ハーモニカを体験してもらいました。すると、お母さんの目に涙が。
お母さんはいま30歳、娘は13歳。お母さんが17歳の時に生んだのです。
フィリピンでは教育を受けられなかったことが原因で10代での妊娠、出産がとても多いのです。それはお母さんが子どもらしい、子ども時代を過ごせなかったということでもあります。そのお母さんは鍵盤ハーモニカを演奏しながら「まるで子どもみたいね」と言いながら泣いていました。その涙は自分の子ども時代を思い出したからだと感じました。AC(アダルトチルドレン)という(家庭に問題があり、子どもらしい子ども時代を過ごせずそれがトラウマとして残っている大人)と定義されるものがありますが、フィリピンにはACの大人が多いのだろうなと思います。

番組の中で私の生い立ち、小学校二年生のときに両親が別居というのが番組内でも紹介されましたが、私自身も中学校で吹奏楽に出会い、音楽という居場所があったこと、音楽に支えられて今日まで生きてきました。そういった思いが今のセブンスピリットの活動に関わろうと思ったキッカケでもあり、原動力なのだと思います。

フィリピンの子どもたちも大人達もそういった隠している悲しい感情を音楽を通して外に出していってもらえたらなと心から思っています。それは音楽は演奏をするだけではなく、人や社会を繋いでいったり、心を癒していく効果があるからです。



初めて孫のコンサートを聴くおばあちゃん

セブンスピリットの音楽教室にはホルンを演奏しているミッシィという12歳の女の子がいます。お父さんは彼女が5歳のときに事故で亡くなっており、お母さんは中東に出稼ぎにいっています(フィリピン人は英語が堪能なため海外に出稼ぎに行く人が多い)そのため、おばあちゃんに育てられました。おばあちゃんはまだ孫がオーケストラで演奏しているのを聴いたことが無いというのです。

5月の末、フィリピンの夏休みの集大成となる大きなコンサートがあり、おばあちゃんを招待しました。孫の演奏する姿を見て大喜びする笑顔が印象的でしたね。音楽が家族のあいだを上手に繋いだ瞬間でした。



母からの贈り物と初めての手紙

私の両親は私が小学二年生のときに別居をして、私は文句も言わずに母方に着いて行きました。大阪の下町で小学校時代を過ごしました。人情溢れる町でした。そんな暮らしは裕福ではなく、母にもどこか遠慮して迷惑はかけないようにと思ったことは言わないようにしていました。

グッと地球便7

この番組を通した母からのお届けものは、私の中学校でトロンボーンを始めてからからセブに来るまでに出演していたコンサートのパンフレットでした。手紙も添えられていました。そこには、子ども時代は寂しい思いをたくさんさせてしまってごめんなさい、しかしあなたの演奏会に行くことが私自身の癒しになっていました。これからもあなたの大好きな音楽を通してセブ島の子ども達を幸せにしてくださいと書かれてありました。

今思い出せば母も大変だったのだろうなと思います。

家族というのは色んな形があります。心地のよい距離感というものもそれぞれなのだと思います。
そういった家族のことを考えられるようになったのもフィリピン人の家族を大切にしている文化からたくさん学んだからだと思います。そういった大切なことを学ばせてもらえたので、私ができることを音楽を通してフィリピンの社会に還元させていきたいと思っています。



ご支援、ご協力のお願い

この番組を通して私やセブンスピリットの活動をお知りになられた皆さまへ。まずはご覧いただき、たくさんの感想やメッセージをお送りいただいたことに感謝いたします。ありがとうございます。

私の所属するNPO法人セブンスピリットは多くの方のご支援で活動を続けられております。これからも充実した活動が続けられるように月々1.000円から応援していただけるサポーター会員を募集しております。

また、子ども達のオーケストラで使用する、管楽器、打楽器、弦楽器の寄付を募集しております。

セブンスピリットの音楽を通して豊かな社会を作っていく活動をみなさま、どうか応援してください。よろしくお願いいたします。



NPO法人セブンスピリットは、フィリピンを拠点に音楽・スポーツ教育活動を通して子ども達のライフスキル(=生きる力)の育成に取り組んでいます。
わたしたちのミッションや、拠点とするフィリピンの子ども達が置かれる状況についてはこちら
音楽・スポーツ教育活動の詳細につきましては、こちらをご覧ください。

また、セブンスピリットは皆様からのさまざまな形での支援をお願いしております。
支援の方法につきましては、こちらをご覧ください。