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パスポートに込めた想い。

セブンスピリット

Posted on 2016.10.06

日本のパスポートは最強だと、世界の大半の国に査証なしで入国できると言われていますが、僕もこれまで世界の様々な国を訪れ、その恩恵を受けてきました。

ページをめくるたびに押されている、色や形の違う様々な国のスタンプを見るだけで、あのころの思い出がいまでも鮮明によみがえってくるわけですが、パスポートの有効期限は最長でも10年。僕も25歳のときに作ったパスポートが有効期限を迎えるということで、更新手続きをしてきました。

正直、これまで旅を共にしてきたパスポートが使えなくなるということで寂しい気持ちもあったのですが、真新しいパスポートを手にしたときに、ここからの10年で、僕はいったいどんな国を訪れて、どんな経験をすることになるのだろうと、心が踊りました。

いま、セブンスピリットの子ども達も、パスポートの取得を進めています。

日本では申請書に住民票の写し。それに戸籍謄本などが必要になりますが、フィリピンでも同じように、パスポートを申請するにあたって出生証明書が必要になります。そんなこともあって各子どもに出生証明書を取るように伝えたのですが、驚くことに、生まれてから出生届を出さぬまま、いまに至る子どもが何人もいるのです。

スラムにはこういった子どもが少なからずいるのが実情です。スラムに生まれ、スラムで暮らし、スラムで死んでいく。そんな子ども達はたとえ戸籍がなくとも生活に大きな影響はないのかもしれませんが、もしも人生を変えるようなチャンスが目の前にあらわれたときに、それが原因でチャンスをふいにする可能性だってあるわけです。

そんなこともあって子ども達はスタッフ協力のもと「遅延出生届」を出して、改めて出生証明書を申請したわけですが、そんな甲斐あって、少しずつ、子ども達はパスポートを取得し始めました。

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いま、子ども達は来年の4月に日本へ行き、これまでお世話になった方々の前で演奏会を行うべく、一生懸命、日々の練習に励んでいます。日本に行くという大きな夢を叶えることで、子ども達の人生がどう変わっていくのか。そしていつの日か、パスポートの最初のページに押された日本のスタンプを見返したときに、彼らはなにを感じるのか。

いまから、とても楽しみです。

♫2017年4月にセブンスピリットの子ども達35名が日本に行ってオーケストラコンサートを行うための支援募集を行っております。どうぞよろしくお願いします。
https://camp-fire.jp/projects/view/11741

NPO法人セブンスピリットは、フィリピンを拠点に音楽・スポーツ教育活動を通して子ども達のライフスキル(=生きる力)の育成に取り組んでいます。
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